| 二酸化塩素FAQ:始めに |
二酸化塩素は使用方法さえ間違わなければ非常に優れた効果を発揮する殺菌、消臭、水処理剤です。
ファイネックスは二酸化塩素関連品全般を取扱っておりますが、お問合せの際に「???」というような内容を伺う事があります。
二酸化塩素の国内での導入が急速に進む一方で、間違った情報が広く行き渡っていることも残念な事実です。
二酸化塩素FAQの下記応答に見るように、一般に「ウチしか・・・」の謳い文句で誤解を生じているケースや、ある程度の情報は入手しているものの、その正確さに欠けているケースが多いようです。
二酸化塩素は、国外は勿論、日本国内でも広く普及しつつあるもので、余程のことでもない限り「ウチだけ」というものはありません。
また二酸化塩素は「ClO2」という化学式を有する「単純な物質」で、公的に発表されている資料も多くなってきました。
しっかりとした情報に基づいてご判断頂ければ、不要な混乱を招くようなものではありません。
弊社「二酸化塩素FAQ」が、さらに深い理解に基づいた二酸化塩素の健全な普及に寄与することを祈念しております。
*本ページの内容は弊社の把握している最新かつ出来るだけ客観的な情報に基づき作成しておりますが、新しい知見・情報等により変更することがありますので予め御容赦願います |
| 二酸化塩素Questions |
二酸化塩素Answers
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| 二酸化塩素において「MSDSはない」と言われましたが? |
二酸化塩素は、労基法(厳密には労働安全衛生法)上、MSDSの通知対象物質です。
また化学品売買の一般慣行として、法定対象外物質のみで構成されている化学品ですら「MSDS(製品安全データ・シート)」は発行されます。
*「情報開示」は他の分野も含めた一般的な「常識」になりつつあることはご存知の通りです
MSDSは、化学品の保管・使用等に関してどのような危険性があり、どのような規制を受けるのかを、メーカー(販売者)の可能な範囲で情報開示するものです。
MSDSがなければ事故の際の適切な処置等も出来ないからです。
*成分構成上、詳細なデータ類については「守秘義務契約」を要する場合等はあります
一例として、商品の中に販売者からアナウンスされている成分以外のもの(洗浄、溶剤、発泡成分など)が含まれていても、通常、購入者がそのことを確認することは凡そ不可能です。
また二剤式の二酸化塩素生成剤では、特に毒劇物等に相当する物質が含まれていることもあり、必須とさえ言えます。
*濃度によっては該当しない場合もあります
弊社では「化学品の売買にMSDSは不可欠」との認識で臨んでいます。 |
| 二酸化塩素水溶液って、そもそもなんですか?? |
二酸化塩素(ClO2)自体は、本来、常温では気体の物質です。
しかし、常温下においても、二酸化塩素は水に対する溶解性がよく、通説では常温で2,900ppm程度まで水中に溶存することが知られています(溶解度は諸説あり)。
「溶存酸素」を例に考えて頂ければお分かり頂けるように、弊社では二酸化塩素(ClO2)を溶存させた溶液を「二酸化塩素水溶液」と呼んでおります。
これとは別に、液体二酸化塩素、あるいは二酸化塩素液などと称されるものがあります。
こちらは「液体窒素」を例に取ればお分かり頂けるように、冷温あるいは高圧によって作られた二酸化塩素(ClO2)そのものの液体を称します。
*危険性が非常に高い状態になっています
下記の「安定化二酸化塩素」等とともに、非常に紛らわしいですが、それぞれを区別してお考え下さい。 |
| 「二酸化塩素はウチにしかないんですよ」と言われたけど? |
間違いです。
二酸化塩素、安定化二酸化塩素含めて水溶液・ゲル・混合液(剤)方式など、国内で製造・販売している会社は、最低でも数社、ものによっては数十社あります。
このような「謳い文句」はよくありますが、国際的にも一般化している資材で、独占的市場とはなっていませんのでご注意下さい。
*特殊な商品名(「○○二酸化塩素」等)をつけているケースもありますが、どの程度の「特殊性」があるかは商品毎のデータに基づいてしか判断出来ません |
| 「二酸化塩素は臭気がない」と言われたけど? |
正確ではありません。
二酸化塩素の特質の一つには、確かに「臭気が乏しい」ことが挙げられることがありますが、それは、
(1)二酸化塩素が低濃度で効果を発揮すること
(2)二酸化塩素の反応が速やかであること
(3)二酸化塩素の揮発性が高いこと
などから、結果的に「実用時には二酸化塩素の臭気は乏しい」ためです。
実際には、例えば濃度2,000ppmの「(純粋)二酸化塩素水溶液」は、同濃度の塩素剤とは比較にならない臭気を有します。
また二酸化塩素は基本的に常温ではガス体なので、「臭気の出ない二酸化塩素」が「(化学式としてClO2の)二酸化塩素」をどれだけ含有しているかは非常に疑問が残ります。
*運搬・保存に際して、容器の密閉性などが課題になる所以です
上記を十二分にご理解頂かないと、二酸化塩素ガス事故の危険や二酸化塩素の効力を十分に引き出せない等の状況を招く可能性がありますのでご注意下さい。 |
| 「○%と、こんなに高濃度の二酸化塩素はウチにしかない」と言われたけど? |
正確ではありません。
まず「二酸化塩素」は常温では一般に2.9g/L(2,900ppm。「国際物質安全カード」では0.8g/100ml、8,000ppm)しか水に溶解しませんので、「%」ということ自体有り得ません。
しかし安定化二酸化塩素は製造方法等次第で数%濃度を溶解させることが出来ます。
*パルプ漂白等の用途に用いられている二酸化塩素(製造装置にて製造)濃度は上記の限りではありません
しかし、いずれの濃度でも独占的に製造されているものはありません(各社で製造・販売しています)。
諸事情から、濃度が独占的となる可能性のあるものはありますが、あくまで「可能性」です。 |
| 「安定化二酸化塩素だから安全なんですよ」と言われたけど? |
正確ではありません。
「安定化二酸化塩素」を一口で申し上げれば「二酸化塩素の前駆体」です。
二酸化塩素(ClO2)を徐々に発生するという点では、急性毒性やガス毒性は乏しいものがほとんどです(また、その特質から消臭に用いることが多いです)。
しかし、やはり「完全に安全」とは言えませんので、取扱にあたっては十分に注意して下さい。
*「臭気がしない」ということを強調されることがあるようですが、「臭気がしない」ということは「二酸化塩素(ガス)が発生していない」という可能性もあります。 |
| 二酸化塩素って塩素より良いんですよね? |
正確ではありません。
例えば同濃度での単価面です。
二酸化塩素が普及して安価になっていったとしても、まず塩素剤より安価になることはありません。
しかし、勿論「効果対費用」ということになると、二酸化塩素の各種の特性次第で塩素剤よりも「良い」と言い得る部分は多々あります。
また使用方法によっては塩素剤にはない効果が得られます(高pH域での殺菌など)。
弊社では二酸化塩素は塩素剤の完全代替物ではなく、相互に補完しあうものと考えています。
*発癌性、臭気、反応性、反応スピード等 |
| 二酸化塩素は他の消毒剤と違って安全で環境に優しいんですよね? |
正確な情報ではありません。
二酸化塩素も、殺菌効力からご推察いただけるように、使用方法等の注意点を守って頂かなくては安全・環境を損なうことがあります。
特に飲用以外の用途では、ガス濃度の管理は十分に御注意下さい。
「二酸化塩素が安全で環境に優しい」と言われるのは主としてトリハロメタンの発生がほとんどないこと、現在までに発癌性が認められていないこと等によります。
また耐性菌が出来ない(出来難い)という殺菌機構から、結果的に使用濃度の増加を招き難い点も安全・環境性と結びつけて考えることが出来ます。 |
| 二酸化塩素って残留塩素の濃度計で計測出来るんですよね? |
正確ではありません。
二酸化塩素は通常のDPD式残留塩素濃度計でも測定されますので、大凡の濃度は分かりますが、正確には計測出来ません(計測線が異なるため)。
*「残留塩素濃度計」での簡易な換算手法はありますが、換算値は機種・状況によって大きく異なります
広く普及している残留塩素濃度計と同様、二酸化塩素濃度計でも厳密な測定は難しく、その精度は測定機器の仕様や測定環境にも左右されます。
ちなみに測定方法としてはDPD法(波長指定式等)、イオンクロマトグラフ、ヨードメトリー法、隔膜電極式等があります。
最終的には「上水試験法」に則った測定が現段階での公的には厳密な数値となります。
*試薬方式は安価かつ手軽という利点がある反面、多くは亜塩素酸イオン(二酸化塩素の副生成物)や残留塩素等の妨害物質の影響を大きく受け、厳密な濃度測定には不向きのようです(精度の高いものもあります)
なお定期的な配管洗浄等の用途では、基本の濃度さえしっかりとしていれていれば(純度の高い二酸化塩素水溶液)、使用時の二酸化塩素の濃度測定は基本的に不要です。
*計測機関ではありませんので計測値を保証するものではありませんが、ご使用の「二酸化塩素資材」の濃度測定等の御相談にも応じております(複数の手法にて計測、結果をご報告致します) |
| 二酸化塩素は良いといわれて導入したのに効果がないんだけど? |
よく伺うと「説明・使用方法」が間違っているケースがほとんどですが、二酸化塩素を(ほとんど)発生しない「二酸化塩素製剤」を使用されていたというケースもあります。
二酸化塩素の知識が豊富な業者さんから、十分な情報をもらいつつ使用してください。 |
| 安定化二酸化塩素で浴場に注入(定滴)消毒をしたいんだけど? |
−重要−
浴場への注入については、濃度測定等の重要課題があります。
その他規制等についても十分な検討が必要となりますので、御検討の際には弊社まで御一報下さい。
最新の情報とともにアドバイスさせて頂きます。 |
| 「現場で二酸化塩素を生成する複数剤混合式(一般的には「2剤」)だから水溶液と較べて濃度低下がないんですよ」と言われたけど? |
正確ではありません。
確かに二酸化塩素水溶液は濃度低下の問題を有します。
しかし、現場で薬液を混合しても
(1)十分に反応しきらない
(2)完全に反応している間に(特に開放条件下では)揮発してしまう
(3)有機酸使用の場合は生成された二酸化塩素が有機酸を酸化分解(つまり二酸化塩素も分解)してしまう
等から濃度が確保出来ない可能性が非常に高いのです。
当然ながら反応効率も悪く、どうしても低純度に甘んじなくてはなりません。
*現場生成タイプの二酸化塩素が、時に二酸化塩素らしからぬ殺菌力しか有しないのはその為です
また、現場生成タイプでは、時に急激な反応による高濃度ガスの発生、吸飲等の危険性が伴うので労災の可能性すらあり、熟練を要するので通常はお薦めできません。
また混合原液によっては毒劇物等に相当する場合もありますので、ご使用の場合には上記した「MSDS」の入手をお薦め致します。
*その為に一般に「製造装置」が必要とされます
但し、上記課題いくつかはクリアーする方法もあります。
*二酸化塩素に関する十分な知識、技術は必要となりますが、どうしても必要な方は別途お問合せ下さい
尚、弊社取扱品は少量・一個口からほぼ受注生産の体制にて製造・送付しています。
その為、実質的に製造装置を購入して製造した場合と同等の高純度の二酸化塩素水溶液をご利用頂けます。 |
| 二酸化塩素って爆発するんでしょう? |
まず「二酸化塩素」は「爆発性」を有しています。
しかし二酸化塩素の空気中の爆発限界は10 vol%(「国際物質安全カード」参考)で、一般に人為的あるいは特殊な環境でなければ生じ得ない状況です。
身近な化学品の例として「塩素剤」の爆発可能性を御考え頂ければ分かり易いかもしれません。
塩素ガスも爆発性がありますが、爆発を招く状況になるための「要件」があってこそであり、注意事項を守って頂く範囲では、まず爆発することはありません。
もっとも、通常でも可能性が皆無というわけではありません。
爆発限界値の前に臭気で危険察知されますが、空気中の濃度管理には気を付けて下さい(特に閉鎖系空間において)。 |
二酸化塩素が「SARS」に効果があると聞いたのですが?
*右記はH15.05.21.現在情報です |
濃度・接触時間によりSARS対策効果を発揮する可能性は十分にありますが、通常は公的に発表された消毒方法を、まず御検討下さい。
*現時点では、「SARS」の一般的な消毒方法としては入手し易さ等も考慮して「次亜塩素酸ナトリウム」と「エタノール」が推奨されてもいます(入手可能であれば、他の塩素剤も原理的に使用可能です)。
殺ウィルス効果の確認には「培養技術等の確立」と「殺ウィルス効果の確認」が不可欠であり、二酸化塩素の対SARS効果は現段階では未知です。
二酸化塩素は、「炭疽菌テロ」のビル消毒等に用いられたように非常に有効な消毒方法であることは間違いありませんが、今回のようなケースで塩素剤やエタノールと比した場合の二酸化塩素の優位性は主として大規模設備等に「ガス噴霧」や「高濃度水溶液噴霧(結果としてガス噴霧兼務)」するケースです。
*一般的な消毒等で二酸化塩素を使用した場合の優位性がどの程度あるかは、価格面含めて不明です追加情報)上記を前提に御参考下さい2003.06.03.
参考:遼寧省衛生庁要約文(在瀋陽日本国領事館~リンク先消失) |
付録:
(純粋)二酸化塩素と安定化二酸化塩素 |
「(純粋)二酸化塩素」と言われるものは、化学物質である「二酸化塩素(ClO2)」をそのまま含有するもので、一般に長期保存には適していません。
一方の安定化二酸化塩素は、特定の化学式で表される化学物質ではありません。
上記のような「二酸化塩素」の欠点を補うために物性的に安定な状態を保ちつつ、温度やpH等の環境変化に応じて徐々に二酸化塩素を放出するように調整した物質一般を指します(放出度等は商品ごとに異なります)。
「安定化二酸化塩素」は製法等によっても化学式的に見解が分かれ、「(純粋)二酸化塩素」とは言えません。
また、多くの場合において「安定化二酸化塩素」は「二酸化塩素そのもの(水溶液のような)」ではないので、同濃度における効力は全く異なったものとなります。 |